一口に西洋医学と言っても国によって提供のされ方は違います。
私が留学していたシカゴの大学病院や、視察に行ったカナダのブリティッシュコロンビア大学病院、また中国西安の市民病院も全く異なるシステムやかなり異なる治療方針等がとられています。
その違いは各国の経済状況や医学部教育、および国民の医療に対する捉え方の違いを反映しているものと思われます。そしてその根底には保険制度の影響があるのです。
日本の医療は「検査漬け、薬漬け」と言われ始めてもう20年位経つのでしょうか?
私が医者になった平成2年、厚生省は「外来で処方する薬は患者さん1人に対し10種類まで!」という原則方針を出しました。
「エッ! そんなに出すの?」と、まだ処方するのが恐い若くない研修医の私はビックリし、色々な処方箋をチェックしてみました。
なんと私が見た処方で最高数は17種でした。その薬を全部畑に播いたら雑草も枯れてしまうだろうなぁ…。
人の身体は解毒の肝臓・腎臓はあるものの、自然の一部で大地や植物と同じ様なものと考えていた私にとって驚愕の現実でした。
しかし、そのような体験のおかげで漢方の勉強が始まった訳ですから、今となっては良い契機だったと思っています。そしてその後も医療現場ではビックリすることだらけで一層勉強に拍車がかかり、疲れます。
さて約5年ほど前の私のある文書の一節を挙げます。
現代日本の西洋医学を基調とした医療現場で私が問題視していることは、
- 抗生物質による菌交代現象と免疫力低下
- 生命維持装置の漫然使用
- 寝たきり老人の増加
- 高額医材の頻用
- 仮説的前提から出発した現代科学であることを忘れた盲目的科学信仰
- 癌・エイズ・痴呆に対する人々の過大な恐怖心
- 健康を希求する人々に対する情報の氾濫
- 手をかざし痛みが和らぐ現実の存在
この文書をまとめながら、私は自分の医のスタイルを確立するために開業する決心をしたのでした。
