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食品のパッケージから“無添加”表示がなくなる?
人工甘味料「アスパルテーム」についてのブログをきっかけに、食品を購入する際、パッケージの添加物表示を意識するようになった方がいらっしゃるかもしれません。
参考ブログ
そんな方に特に知っておいて頂きたい情報です。
消費者庁が「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」を策定
添加物をなるべく摂りたくないという方は、“○○無添加”や“○○不使用”と表示されている食品を選んでいるのではないでしょうか。
私も日頃、“○○無添加”や“化学調味料不使用”、“人工甘味料不使用”等と表示されている食品があれば、そちらを選んでいました。
しかし、2022年3月30日に消費者庁が「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」を策定したため、約2年間の移行期間が終わる2024年4月から、食品添加物の“○○無添加”や“○○不使用”表示がほとんどなくなると予想されます。
なぜ食品添加物の“無添加”や“不使用”表示がダメなのか?
消費者庁がこのガイドラインを策定した背景には、
- 安全性が確認されている食品添加物なのに、“無添加”や“不使用”と表示されている方が健康や安全のために有利であると誤認している消費者が存在する
- “無添加”と表示しながら、実際は同等な添加物や原材料が使用されている場合がある
といったことなどがあり、消費者にとって分かりやすい表示を求めています。
食品添加物表示として不適切な例をいくつか、消費者庁が提示しているイラストを用いて説明します。
<健康、安全と関連付ける表示>
体に良いことの理由や安全であることの理由として、“無添加”や“不使用”を表示しているので、不適切とみなされます。
<同一機能・類似機能を持つ原材料を使用した食品への表示>
このイラストにある“調味料(アミノ酸等)”は、いわゆる化学調味料のことです。人工的に作られたうま味調味料で、グルタミン酸ナトリウムが主成分です。パンダマークの“味の○”が有名でしょうか。その化学調味料無添加と表示しつつ、原材料に化学調味料とそっくりな“酵母エキス”が使用されています。
ちなみに、化学調味料とよく似た食品扱いのものが他にもあります。“たん白加水分解物”と呼ばれるもので、動物や植物由来のたん白質を塩酸で加水分解したものが主流です。加水分解の際、発がん性物質が生じるとも言われています。
食品添加物である、いわゆる化学調味料が無添加でも、原材料に“酵母エキス”や“たん白加水分解物”が使用されていれば、無添加表示は不適切となります。
食品添加物の“無添加”や“不使用”表示がなくなったとしても、添加物をなるべく控えたいという方のために、次回のブログでは、食品を購入する際の添加物表示の見方を説明します。
参考
宮下
2024年2月5日