丸山所長のメッセージ(2004年)
2004年1月
新年あけましておめでとうごさいます。
当診療所は、医療法人社団康和会が母体です。
「人々の健康と人類の平和を下支えする会にしたい」そんな思いで命名しました。
年頭に当たり、その思いを一層深め、頑張っていこうと思っています。
P.S.来月は、シリーズ1呼吸を再開予定です。
2004年2月
シリーズ1 呼吸(その5)空気
通常、私達は(高地在住の方々を除けば)、平均1気圧、酸素濃度約21%の空間に属しています。
視点を引いてみると、広大な宇宙空間に1つ浮かぶ、小さな、青と緑と白い雲に彩られた、丸い地球があります。うっすらと張られた大気圏は、地球環境の安定化に大きな役割をもっています。そんな地球上で発生し、遺伝子を受け継いできた生き物である私達は、違う空間では生存できません。
最近、癒し系サロンでは、酸素を流し、アロマテラピー用の香りもあって、リラックスできる(?)という、TV放映を見ました。スポーツショップでは酸素補給用ボンベが手に入ります。
本当に、酸素吸入が必要なのでしょうか?
血中酸素濃度が低下しているのでしょうか?
それなら、何か、代謝異常か、呼吸・循環系の疾患があるかもしれませんね。
一般の方が、酸素を吸う時には、吸い過ぎに気を付けましょう。酸素中毒(しびれ、動悸、嘔気など)のような症状が出たら、すぐ止める必要があります。
やっぱり、普通の空気が一番健全だと思います。
2004年3月
シリーズ1 呼吸(その6)呼吸法
実際のところ「呼吸法」と「法」をつけるのは、自然の営みに意をもってコントロールしようという傲慢さを私は感じてしまう。
それは「方法」の法と捉えるからであり、「法則」の法と捉えると、また異なる感じを受けるものだ。
チベット「永遠の書」の中で、著者 テオドール・イリオンは日々の生き方が如何にリラックスできているかによって必然的に、呼吸の仕方が決まってくる という内容を述べている。
生活への不安もなく病気や死への恐怖もなく、森羅万象、流転する物事に敵対するものなどいっさいなく、変化を受け入れる勇気と知恵があれば全てを慈しみ、感謝の思いで生きていられるのだろう。
きっと、吉田兼好や良寛は安静時には1分間に2〜3回の呼吸だったのではないかと思うのである。
2004年4月
「good condition」に向けて、今月からは「食」をテーマにします。
シリーズ2 食(その1)快食
快眠・快食・快便という言い回しにもあるように、快食は健康の1つのバロメーターになります。食欲がない、食べると胃がもたれる、痛い…等々。何かしら問題がありそうですね。
まず食欲はヒトの本能での三大欲求—睡眠欲・性欲・食欲—の1つと言われています。
身体活動や生命維持活動にとって飲食物は、材料・原料になります。ひょっとすると「カスミを食べて生きている仙人」や「breatharian」(空気中のエネルギーを利用できる人)が存在する?したかもしれませんが、いわゆるヒトは食べずに生きていくことはできません。
では、快食とは何でしょう?
私にとって快食の定義は、健康体に丁度良い食欲があり、食物の質・量ともに必要十分をわきまえており、かつ食することの心地良さと満足と大自然の恵みへの感謝の気持ちが湧いてくるような快適な状態であることだと思っています。
「喰う」「貪る」「飽食」「暴食」…と食べることを表現する言葉は色々あります。
決して、食の快感を享楽的に追求することが快食の「快」の意味ではないと考えます。
2004年5月
今月はお休みします。
2004年6月
シリーズ2 食(その2)少食は健康の源
食というのは生きていく上でとても大切なものです。身体と頭と心に影響を及ぼすものです。Y医師が青森県のT町立病院長だった頃の話ですが、園児の給食に塩分を少し大目にしたらカナキリ声が増え、肉を少し大目にしたらケンカが増えたそうです。
さらに、食はとても習慣化されやすいものです。まさか40代以上の方が10代の頃のままということはないでしょうけれど、相変わらず園児や小学校低学年生のように10時、3時のおやつが欲しい方もいるようです。
私はこの20年位1日2食にしています。午前中に頭をフル稼働させる為に朝食は邪魔になります。胃腸に血流が沢山分布し、内臓での酸素消費量も増えるからです。朝起きてから午前中はチビチビと糖分(主に缶コーヒー)を補給し、計80kcal位摂っています。昼食は普通量(700〜800kcal)を摂り、夕食はやや少な目(500〜600kcal)に摂っています。しかし体重は変わりません。この春先に身体が重い感じがしたので、2ヵ月程前から週に1、2回昼食か夕食を抜くようにして2kg(腹、腰回りのゼイ肉分)減りました。
将来的に、私達人類は食糧問題で苦しむことになるでしょう。私は60才位(あと8年)になったら1日1食(普通の1食)で過ごせるような存在、つまりエネルギーを自在に使えるような人間になりたいと思っています。
2004年7月
シリーズ2 食(その3)砂糖取締法
チョコレート大好き! ケーキ大好き! 和菓子大好き! スナック大好き! 甘いものはどーも苦手なんです。でもおせんべい大好き! お菓子はほとんど食べません!
あなたはどのタイプですか?(ちなみに私は柿の種派です)。
好きなものを食べて幸福な気分になれることは、素晴らしいことだと思います。しかし健康の見地からは頻度と量が問題になります。また習慣化してしまい、大して感動もなく日々当然のこととしてお菓子を食べている方々もいらっしゃいます。
前回は「少食は健康の源」というテーマでした。御飯や食事量が少なければ良いということではありません。間食、飲み物も含まれます。
例えば糖尿病に関しては男性では大食家・美食家、女性では甘い物好きの方が発症しやすいように思われます。高血圧に対しては塩分摂取の目安として1日8gとか言われてますが、なぜ砂糖の目安はないのでしょう。それは御飯・パン・パスタ等と同じ炭水化物に分類されているからです。だからエネルギー換算しかされないのです。しかしながら「別腹」ともいうように、満腹感をほとんど生じさせないため結果としてカロリー摂り過ぎ状態になるのです。チョコレートも砂糖が入っていなければ消費はガタ落ちでしょう。とにかく砂糖なのです。「白い麻薬」とも言われています。
麻薬と砂糖は非常に似ていると私は思っています。脳の同じよーな所に刺激が入り快感と至福感をもたらし、中毒になり量が少しずつ増えていきます。麻薬は中枢神経(特に意志)を障害し廃人へと向かわせます。砂糖の過剰摂取は身体中の細胞や末梢神経系(特に循環)を障害し不健康人へと向かわせます。
さて、そろそろ砂糖取締法が必要な時代かもしれませんね。
2004年8月
暑さのためお休みします。
2004年9月
シリーズ2 食(その4)レイプ
お盆が過ぎ、台風が過ぎ、涼しさが増してきます。「食欲の秋」到来ですね。現代の日本社会は便利・快適さが価値観の上位にあります。冬の寒さと食糧不足に備えて脂肪を蓄えておく必要もないほど、一般的に暖房は完備され、多くの人があり余る程の脂肪を持ち歩いています。でも自然の営み、季節の巡りに応じて人間の身体は代謝が変化していき、食欲が増してしまいます。不自然な社会であっても自然の摂理は働いているのです。
生来の代謝異常でもない限り、一般的現代人の食生活環境は欠乏により病気を引き起こすことはなく(偏食は除外)、摂り過ぎで病気のもとをつくっていると思います。「自分にとって食とは何だろう」ちょっと考えてみて欲しいと思います。「食欲がコントロールできない」そんな言葉は数日間物を食べられなかった状況で発してほしいものです。
性欲がコントロールできず、ちかんやレイプを繰り返す犯罪者がいます。食欲をコントロールできず(というよりコントロールするということを思い浮かべず)大食するということは、自分の身体を痛めつけるレイプのようなものです。
2004年10月
シリーズ2 食(その5)飲み物
人間の身体の水分量は約75%(赤ちゃん80%、老人70%)と言われています。ちなみに地球は90%位が水分であると思われます。おせんべいは50〜60%が水分で、水気が無くなるとサラサラの粉末になってしまいます。人も脱水状態では生死にかかわることが起き易くなります。
水は地球全体や人体を通じ色々なものを溶かし、運び、循環させています。そこで水の機能を充分に発揮できる水を「良い水」と呼びたくなります。巷では清涼飲料水やら酒、茶、100%ジュース…数えきれない程沢山の種類の飲み物があります。皆さんは1日で何を何ml摂取しているのでしょう。昨日の私は水1200ml、ビール700ml、コーヒー600ml、煎茶300ml、ウーロン茶200ml、計3lです。目標は水2lなのですが、少しずつしか増やせません。水といっても水道水そのままは「良い水」と呼べません。塩素、トリハロメタン等、身体に負荷のかかる物質が入っています。それらを除いてくれる浄水器の水は「少し良い水」になるでしょう。味も色も香りも何らかの成分の現れです。だから身体(肝・腎)に影響を与えます。
ストレスの多い現代人の循環を良くし、本当に身体をリラックスさせるのは「水」だと思います。空腹時に「良い水」を飲むと、身体中に癒しのエネルギーがフワァーと拡がっていく感じがします。皆さんも「おいしい」と思える水、「飲みやすい」と思える水を空腹時に飲んでみてはいかがでしょう。一度に摂取する量は100〜200mlが適当です。
2004年11月
シリーズ2 食(その6)カロリーコスト
現代の地球人類は色々な問題を抱えています。政治や経済の話はこのホームページには似合わないので割愛しますが、大国の指導者達に3時間位文句を言い続けたい思いで一杯です。世界では年間約2000万人がAIDSで亡くなり、年間約300万人が餓死しています。科学・情報・流通がいくら発達しても、ヒトの意識が問題を無視している限り全ての知恵は生かされません。
さて、クマがヒトの居住地に食糧を探しに来ています。異常気象等で山に食べ物が無いようです。私達ヒトはどこに探しに行くのでしょう? 限られた生産性のある土地から多くを収穫しようと品種改良が重ねられています。植物を食べて動物が育ち、その動物を雑食や肉食の動物がまた食べます。ヒト1人が生きていく上で必要なカロリーを考えますと、植物を食べるなら「1」という広さの土地で済む場合、豚肉でカロリーをとると「7」、牛肉になると「20」の広さの土地が必要になります。それをカロリーコストと言います。この大地の土は、1cm積み上がるのに1000年かかるんです。
2004年12月
シリーズ3 活動(その1) 自然の理(ことわり)
今月からシリーズ第3弾として「活動」についてメッセージを送りたいと思います。「呼吸」「食」シリーズ中の留意項目を実践されている方は、かなり体調が良くなって来ていると思いますが、あと一歩! 本物の健康を手にするにはまた別のエネルギーの出入りバランスが必要なのです。
皆さんは人類の歴史をどの位意識されているでしょう? レムリア、アトランティス、エジプト、ローマ、マヤ…現代。色々な文明の盛衰が繰り返されてきています。平家物語にもあるように、栄華は無常なるものなのです。だって、この宇宙の基本原理が「変化」なのだから当然です。銀河は互いに離れながら宇宙は拡大していると学者は観測しています。楕円と螺旋とソレノイド(三角関数のサインカーブ)がこの世界に溢れています。ミクロの世界でも、じっとしているものは1つもありません。すべて「躍動」しています。その動きを観察点を変えることにより「変化」と捉え、そこに意味付けをすると「進化・発展・成長・衰退・死…」等々の表現になってしまいます。
全ての存在が停滞することなく、色々な姿・形をとり、表現しきれない程多種多様な可能性に出逢い、どこまでも、どこまでも体験を重ねていくのです。
- ちょっと、まって! 何のために?
- 自分を知るため? 宇宙の本質と同じということに気付くため? つまり、自分にも創造の源のパワーがあるっていうこと?
今回のシリーズのユニークさがちょっと見えましたでしょうか?
ヒトの「活動」は多岐に渡りますが、「体・頭・心」を簡単に鍛えるにはどんな方法があるか、探して行きたいと思います。次回はまず、体の活動の体操を載せましょう。
さて、12月ですね。皆さんが良い年の瀬を過ごされますように心から願っています。