私達人間は一人一人がとてもユニークな存在です。顔が違うように、みんな豊かな個性を持っています。
この広大な宇宙で、あなたはあなた一人しかいません。「唯一無二」の存在なのです。
生きているということは身体(本能)と頭(知性)と心(感情)が各々に反応し、その時の自分を表現して行くのです。
しかし現代の日本人は、儒教や修身の思想の影響だと思いますが、自己を抑制することに「美徳あり」的な考え方を持っています。
穿った見方をすれば、文化人類学者ルース・ベネディクトが「菊と刀」で述べたように恥の文化、つまり他者の目を意識させるような社会規範の下で集団を存続させていく支配構造が定着しているということになります。 それゆえ、多くの人が自分なりの「ものさし」を作って、長い、短い、良い、悪い等々常に裁いているのです。他者を裁くと同時に自分をも裁いて活動に規制を強いており、健全な自己表現ができなくなってしまいます。
しかし自分らしさを表現することで、他者との間で不具合が生じるならば、知恵を絞って工夫が必要です。いずれにしても現代において根拠の乏しい一時代の価値観(明治時代が主で、そこに敗戦コンプレックスが加わっていると思う)に「ものさし」が染められているとしたならば、見直しが必要ではないでしょうか。
時代は変わり、一つ一つの個性が自己表現をしたがっています。
抑圧によって病気が出てくることがあります。医者として見逃す訳にはいきません。 他者も自己と同じ、個性豊かな存在です。それを忘れなければ、大いに自己表現をすべきであると私は思います。
次回は健全な自己表現、つまり自己統合のコツについて、考えてみたいと思います。
