丸山リハビリテーション診療所 新潟漢方研究所

WebMasterの独り言2012-2014

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2012年1月20日

 あけましておめでとうございます

 年頭にあたり改めて当診療所の医者として身に着けるべき能力は何か、前回の考えを元にまとめてみる。

  1. 情報収集能力
    聞く、見る、触れるなど五感を用いた基本的な診察と検査所見より情報収集する。
  2. 情報処理能力
    集めた情報から病状を分析する。そのためには先人の経験より得られた知識と、自身の経験が考えるための材料となる。そこから、治療がなされなかった場合の予後予測を行い、それを修正する方法である治療計画を立てる。
  3. 表現能力
    治療計画に基づき、実行するのは患者さん自身であるから、説明・説得する能力が必要である。

 漢方を例にとると、情報収集能力の習得が難しいところである。千差万別である体質の表れを自分なりに読み取れるようになるのが修練のしどころである。その能力は教えてもらって身に付くものではないようだ。ある所見を気づかない人に、気づいている人が教えるのは困難だ。例えば皮膚色の微妙な違いが分かる人が、分からない人にいくら指差して教えても伝わらないのである。
 さて、今年はこれらの能力を向上させようという意識を持ち続けたい。より鋭敏なセンサー、より充実したデータベースと処理スピード、より豊かな言語能力を有することをイメージして。

2012年2月21日

 今年は雪が多い。診療所のある建物の庭を見ると開設以来一番の積雪だ。気温も低いため積もった雪が溶けきらないで残っているのも、近年に無かった。そうはいっても、屋根の雪下ろしが必要な程ではないのだが、短時間に多く降ることが多かったので、視界不良や除雪が間に合わなかったりで、車での移動に支障があることが度々あった。
 そんな雪の降る夕方、スタッフルームの窓から庭を眺めながら、所長が私に話して下さったことがあった。ご自身が雪の降る荒天の中を完全防備で飛び出していくのが好きだったことから、冬の気候に耐える越後人の気質について、また高緯度の地方からノーベル賞受賞者が輩出されていることなど…。
 所長は何を伝えたかったのか? 厳しい自然環境の中で人々は生き抜いてきた。ただ単に生き延びただけでなく、それを通じて培われたことに価値がある。それを人生になぞらえて、とかく安楽な方向に流されがちな自分に、厳しい環境で努力することの大切さを思い出させようとされたのだと思う。
 学生時代に雪の中を長距離走の練習に励んだことを思い出す。そのころは自己記録の更新という目標があったから出来た。今は…人生の目標をどこかで見失ったのではないか?「再設定」すべく、模索中である。

2012年3月30日

 先日、私が担当しているある患者さんが、その方には珍しく腰から背部にかけてのハリを訴えておられた。伺うと4日前に職場主催で、ある医師の講演会があって出席し、その医師が勧める靴下の効果を試す被検者になったという。その靴下を履くだけで足元がしっかりしてバランスを崩しにくくなるということだ。それを試すために、靴下を履いて立った姿勢で、両手をお尻の後ろに手のひらを上にして組んで、演者がその手のひらの上に足を乗せて全体重をかけられたとのこと。その瞬間、腰がボキボキ鳴ったが痛みは無かったそうだ。しかし、翌朝から上で述べた症状が出現した。
 当院の診療では、所長がカラー治療では治りにくいと判断され、手技療法を1分ほど施術(今回は患者さんにベッドにうつ伏せになってもらって仙骨部の調整をされた)、即座に症状は軽快した。所長は患者さんの生体エネルギーの不具合をご自身の手を使って取り除かれたのだと思う。所長は普段の診療ではそういう能力を使って治療を行わない。特に必要がある場合のみ行われたのを、私は過去に何度か拝見しているので今回はびっくりしなかったが、考えてみればすごいことである。
 さて、どんな治療法でもある場合には効果があったとしても、別の状況ではそうではない。適応と限界という言葉で表される。患者さんは千差万別で、個別に対応しないと良くならない。特に、リハビリテーションと東洋医学の分野に関わっていると、それがよくわかる。手間はかかるが、避けては通れない。
 「○○で良くなる!」式の甘い言葉に、治療を受ける側も、治療する側も十分気を付けなければならないと、改めて思った一件だった。

2012年4月27日

 近年の漢方原料の値上がりにも関わらず、今回の診療報酬改定では生薬の薬価はほとんど据え置かれた。当院が仕入れている生薬の各メーカーさんの対応は分かれ、薬価をはるかに超えた相場を反映した価格とするか、おそらく苦慮の末と思われるが薬価と同価格で販売するかとなった。もともと生薬の薬価は低く抑えられ、保険で出すと採算が合わないのに、拍車がかかった格好だ。これでは経営を優先したら、健康保険で生薬を処方するなど考えられないだろう。
 所長は一貫して、生薬は素晴らしいものなのに、国民に広く提供できない現状はおかしいとおっしゃっている。近年の漢方ブームで顆粒や錠剤に加工されたエキス剤は用いられるようになってはきたが、それでも多くの患者さんの病状改善に効果を期待することはできない。漢方は患者さんの体質に合わせて生薬の量を加減しないと本来の働きが発揮できないと所長から教わった。患者さんに処方した治療経験から、その通りだと実感している。ところが、患者さんが生薬の恩恵を受けるには、適正な値段で提供される必要がある。漢方薬局では1日分は700円?2000円もする。薬価は約10分の1位と低い為、保険適応になってますよ、と言われても処方する医者がいない。まさに有名無実である。
 ところで、所長は今後も生薬を(質を落とすことなく)適正な値段で提供するため出来うる限りの手段を講じられるだろう。ご自身の利益など考えていないから出来るのであって、本当にすごいと思う。

2012年5月22日

 当診療所はこの5月で開院から丸9年が経ち、10年目に入りました。その間、社会情勢はめまぐるしく変化し(何人の首相が交代したか!)、地震などの大災害も1度や2度ではありませんでした。しかし所長は一貫して患者様第一であり、また一貫して「教育者」であると思うのです。
 所長としてスタッフ教育はもちろんですが、医療のスタイルとして、患者教育をこれほど重視しているのは例を見ないと思います。病気を根本から治すには、生活習慣のみならず、考え方の偏りや人生観、人間観の修正が必要であること、そして診療中の会話の中で患者様に気付いてもらうことが治療であることを、私はここで学んでいます。
 ところで、人はそれまでの人生経験からある考え方を身につけてきたのであって、それを変えるのは簡単なことではないと思います。私自身も、人間観を正すのに時間がかかっています(自分自身にも他人に対しても、良いところよりも悪いところを探してしまう)。そうすると、なぜ多くの人が病気になるのか? 親や学校教育の中での影響、地域社会の特徴、突き詰めれば金銭至上主義の世界…。「再教育」が必要な人々で地球があふれかえっているのではないでしょうか。
 所長は、このホームページを通しても、人々を啓蒙しようと試みてこられました。今後も患者様、スタッフだけでなく、増々教育する対象を拡げてゆかれることになると思います。

2012年6月20日

 所長のアドバイスは時として極めてシンプルである。例えば、私に対して最近は「素直になればよい」の一言。弟子としては、この言葉に字句通りのみならず色々な意味が込められていると考えなければならない。
 まず思い浮かぶのは、素直に人の言葉に耳を傾ける。それは当然取り組むべきこととして、加えて自分の置かれた状況を素直に受け入れる、というのが今の自分の課題だと思っている。具体的には、自分は職場や家庭の一員であることを自覚し、周囲と調和して自分の役割を果たすよう心掛けている。自分の属する集団に自分が受け入れられていないという思いが、意識の奥の方に隠れていると気づいたので、それを変えようと試みている。
 ここで注意しなければいけないのは、周囲に受け入れられようと頑張ると、逆効果であることである。「受け入れられていない」と考えるから頑張るので、いつまでも同じ状況を自分の意識が作り出してしまう。
 さらに、真実に対して素直になれば、ごまかしや言い訳が意味を為さないことに気付くだろうし、普遍的真理に対して素直になれば、どの分野であっても道を究めようとする人生を歩むだろう。ただし、これら今思いつくことよりも、所長の意味することは深いのかもしれない。

2012年7月20日

 昨日、所長のメッセージが更新されました。メッセージの最後に「当診療所スタッフ達の為に書きました」と書かれています。様々な方々に向けて書かれているホームページの場で、わざわざ直に接しているスタッフの為とは、極めて異例のことです。その意図されている事とは?
 メッセージの前半、対話の部分は丁度1年前に読んだクリシュナムルティの「生の全体性」を、後半の文体は以前のメッセージ「シリーズ3 活動」(2004年12月?2005年7月)を思い起させます。そして内容も、今まで伝えられてきたことを表現を変えて述べられています。何度も繰り返し、時と場を変え所長は伝えられてきました。だから読んで理解できないわけではない。全然知らないことではない。ではなぜ改めて工夫を凝らして書かれたのか?
 たぶん、知っているだけではダメなのでしょう。我々は「はい、分かりました」と言って、それで済ましてしまう。その後は相変わらずの生活を送っている。今思うに、所長が意図するところは人生観が180度変わって別人のようになる位のレベルではないか。
 そして所長は人間が変わる可能性を信じておられる。そうでなければこんなに労力を使って何年もされないでしょう。ただ、時間には限りがあります。個人も年齢を重ねるし、世界も大きく変化している。所長は、もう本気出して変わる努力をしないといけないよ、ということを伝えたかったのだと思います。

2012年8月20日

 今、私は幸せです。いきなりこう書くと、何があったの?という感じですが、特別な事はありません。ただ、今まで持っていた考え違い、人から疎外されているとか、自分は無力だとかいう思いが外れてきて、素直に自分の置かれてる状況を楽しめそうな気がしてきたのです。ひねくれていた自分を見放さないで育てて下さった、所長はじめ関わって頂いた方々に感謝です。自分が幸せでないと、人を幸せにできない。そういう意味で、これからが本当に仕事をすることになると思っています

2012年9月25日

 8月末に所長からソウルへの職員旅行をプレゼントして頂きました(詳しくは行ってきましたコーナーをご覧ください)。旅行中にスナップ写真を撮り、帰ってから見返すと、偶然にも所長のお顔がよく撮れているのでした。にこにこして楽しまれているだけでなく、ガイドさんのお話に耳を傾けられている表情、関心をもって景観を眺められている表情、スタッフの1人に注意を与えているところが収まっている写真もありました。もちろん、記念写真ではばっちりポーズを決められています。改めて、所長の表情が豊かでいらっしゃることに驚いています。振り返って自分の写真は表情に乏しいと言わざるを得ません。ホントは楽しいのだからもっと顔に表せばいいのに、と自分で思います。ポーカーフェースが必要な場合もあるかもしれませんが、いつも心の中を表さないようにしていたら、顔面の筋肉も動かなくなりますね。自己表現を制限してきたことがここにも現れてしまうことを意識していきたいと思います。

2012年10月22日

自己統合・途中経過
 所長のメッセージで自己統合について述べられたのは2005年6月?7月でした。当時、読んで字面ではわかったつもりでも、その後に納得して実践できたかといえば、できていない。そこで所長はあの手この手で目覚めさせようと、アプローチして下さっていました。
 自分にとってのネックは、内面に目を向けることをしないこと。自分のしたことが人にどう評価されるかばかり気にしている。自分を振り返るときに、すぐさま自己批判が始まり嫌になって反省までたどり着かない。
 最近、所長より内省するきっかけを頂いてから、自己統合とは何か、前より理解が深まった感じがあります。自分を責めるは、自分が完全でなければならないという、とっても不合理な考え方が染みついていることに気が付きました。
  壁一つ突破するのにずいぶん所長の手を煩わせて申し訳ない…が落ち込まずに行こう。次は行動の裏に利己心か利他心のどっちが働いているか、意識することを課題とします。

2012年11月30日

今月はお休みします。

2012年12月21日

 ここ新潟は12月7日から9日にかけて今年初の本格的な積雪となりました。特に9日の日曜日は風雪が強く大荒れの天候でしたが、私と後輩Mは東京へ漢方の講習を受けに出かけました。我々の乗った新幹線は何事もなく東京に着いたのですが、次の列車から停電のため不通となってしまいました。
 お昼を過ぎても復旧の見通しが立たないため、思い切って聴講を切り上げて別の路線で帰ることにしました。時刻表を買って経路を検討。遠回りになるけれどお互いの身内が居る上越地方を経由した方が安心だと考えて、東京から長野まで新幹線で、その先は信越本線の普通列車を乗り継ぐことにしました。
 途中、長野は雪がちらつく天候でしたが、普通列車で新潟県境へ向かうにつれ、雪がどんどん降って車窓からの景色は真っ白でした。新潟県に入ると、Mの故郷に近づきます。彼女は懐かしそうにポツリポツリと高校時代の話をしてくれました。普段見せないリラックスした様子を見て、私は久しくこういう時間をとってなかったなぁ、厳しく接するばかりだったと反省。結局、上越新幹線なら2時間で済むところを8時間ほどかかって新潟に着くことができました。
 後日、所長に話すと、「(スムースに事が運ばないのは)精進が足りないからだ」とご指摘を受けました(日頃の行いが悪いからだ、とまではおっしゃらなかった)。自分でも、今回の経験は何か意味があるはずと思っていましたが、Mへの接し方を見直せよという事だったと受け取っています。

2013年1月23日

 新年あけましておめでとうございます。
 今年のお正月は、どこか普段の日と変わらないような、いつまでものんびりしていられないムードを感じました。また、この3週間を振り返ると、お正月ころが1ヶ月以上前のことのように感じられたり、あるいは3週間の出来事が1週間くらいに起こったように感じられたりと、時間の感覚が前後しています。ここ数年来のことでしたが、年明けから特に強く思います。
 うっかりしていると日々の目の前のことに振り回されがちになります。そうならないためには日々、週ごと、月ごと、年間にわたり計画的に生きようと、新年に決意したのですが、今のところ達成できていません…。
 診療所受付内に掛けたカレンダーが面白くて、ワンちゃんの写真に加えて曰く「新年の誓いは現在行方不明」。それを見て苦笑いしてしまいますが、今ここで決意を忘れず踏ん張りたいと思います。

2013年2月21日

 今年の冬はこちらでは積雪は少ないのですが例年より寒く感じます。2月はじめの立春の頃お天気がよくなって春のような日もあったのですが、この頃は寒さがぶり返しています。
 患者さんに伺ってもやはり今年は寒いとおっしゃる方が多いように思いますが、中には今年はあまり冷えないとおっしゃる方もいて、冷えの体質が良くなってきて治療の進み具合が順調であろうと、ほっとします。
 当診療所では、診療のご案内のページに述べました通り、治療の柱は生活習慣の改善(食事指導、リハビリテーション含む)、東洋医学的治療法であるカラー治療と漢方生薬の内服です。この中で、生活習慣は最も重要なのですが、一朝一夕に変えられないこともあり、経過を見ながらその方に合わせたご指導を心がけております。ただ、症状が軽減してきても、生活習慣が改まらない時期は、体質改善の途中であって、医者の立場では油断がならないと考えます。
 さらに昨今は気候の変化のみならず、大気や食品に含まれる放射性物質や化学物質の影響や新型のウイルスなど、臨機応変に対処すべきことが増えており、情報提供をしっかり行うよう、自戒するこの頃です。

2013年3月22日

 開院10周年を記念して3月9日?15日まで、ラスベガスへ職員旅行に連れて行って頂きました。道中の様々な出来事は近日「行ってきましたコーナー」にアップする予定ですが、書ききれない為このコーナーでもエピソードを紹介します。
 帰りの飛行機はポートランドで乗り継ぎの成田まで11時間ほどのフライトでしたが、出発して4時間ほど経った頃にドクターコールがありました。私は寝ていて気づかず、起されて所長の後ろ姿を追いました。トイレに立った日本人の男性が気分が悪くなり立てなくなって、顔面蒼白で冷汗をかいておられました。所長は視診、問診、触診から診断を絞り込み、低血糖状態を疑い砂糖を飲んでもらい、約20分後には症状は回復し、その後成田まで事なきを得ました。
 以前に所長からは新幹線車内でのドクターコールの御経験を伺っておりました。今回は実地で、まさにお手本というべき「ドクターコール時の診療の流れ」を拝見することができました。まず、すぐに駆けつける事から始まり、いつもより声のトーンを落とした、冷静沈着な対応の際の物腰、手際の良い診断の順序、動揺しているパーサーにも英語で病態を説明しながら診療を続けていく…。これらは御本人や周囲がパニックに陥らないような配慮に貫かれ、その辺のニュアンスは書物やお話からは学びえないものでした。
 本当に色々あった旅行でしたが、医者であることの重責と使命に身の引き締まるような体験で締めくくられたのでした。

2013年6月21日

 4月、5月と更新できませんでした。すみません。
 今、所長は我々スタッフが自立するよう、色々と手を尽くされ、ご苦労されている、と思います。今まで我々は所長の強力なリーダーシップのもと、言われた通りにすれば間違いないという、ある意味安穏な立場で過ごしてきました。しかし、この5月で開院10年を迎え、これからはそうはいきません。
 所長は巧みな「アメとムチ」の使い分けで我々を教育して下さいましたが、今後は所長からの刺激が無くても自ら考え、働くようにならねばいかん、と促されています。私自身もそう思います。創造的な頭の使い方は自らやろうという気持ちが無いと働かない、と感じています。
 また抽象的な話でわからん!具体的な話をしろ!とご指摘を受けそうですが、今のところはご容赦下さい。「動機付け」を所長に依存しないで、自分でやる気を出すにはどうするか、実践はこれからです。今後この場でご報告できればと思います。

2013年12月21日

 今年もあとわずかとなりました。このコーナーの更新がまた滞ってしまい、お詫び申し上げます。振り返りますと、日々の業務や課題をクリアすることにのみ目が向くという、今までのパターンが変わず続いていました。
 そんな中、11月に開催の漢方茶コンテストと講演会は、自分にとっては、繰り返しの続く日々の、ともするとマンネリ化する意識を刺激するような出来事でした(近日アップ予定の「やってみましたコーナー」をご覧ください)。当日参加して頂いた方々に喜んで頂けましたし、我々もスタッフで協力して準備・運営することの楽しさを知ることができました。漢方茶コンテストの賞を頂いたこともあって、片付けの後も妙に高揚した気分でその日は過ごしました。(ちなみに、お茶のレシピは茴香(ウイキョウ;別名フェンネル)と茯苓(ブクリョウ)を同じ量を砕いて合わせ、甘草を少量加えたもので、茴香の特有の香りとわずかな甘味が引き出せればいいなと思い作りました。)
 所長は今回のイベントもそうですが、スタッフに任せながら要所にアドバイスを下さるという形で、我々の自立に向け準備されています。私は悪い癖で、それに応えなければと肩肘張って緊張はするけれども、裏目に出てしまう(6月の「ひとりごと」とその後の半年書かなかったことに表れてます)のですが、これを本年の反省とし、今後は1人で抱え込まずに周囲を信頼し協力していくことを課題としたいと思います。

2014年1月20日

 新年あけましておめでとうございます。
 空を見れば天候が、ニュースを聞けば世の中が、めまぐるしく移り変わることに気付きます。個人においても、色々あって…という方、結構いらっしゃるのではないでしょうか。
 変化の激しさが、健康へ影響をもたらすかもしれませんが、最小限にくい止められるように、お手伝いしたいと存じます。
 本年もよろしくお願いいたします。

2014年2月20日

 関東で2週続けての大雪の一方で、ここ新潟市は積雪が少ない冬です。かといって暖冬小雪ではなく、雪は少ないけれど寒さは強く感じます。昼間に日がさしても朝は車のウインドガラスが凍り付いています。
 気候の変化が健康にどう影響するか考えながら診療にあたっています。冬場といえば風邪ですが、今の所、特別多いという印象ではありません。ニュースではインフルエンザの流行を報じますが、例年と比べてどうでしょうか。国立感染症研究所のウイルス分離報告を見ると、ここ4シーズンのうちでは最も報告数が少なくなっています。
 インフルエンザのように症状が強くなくても、風邪をひくということは免疫の働きがバランスを崩している兆しと捉えられます。そこには何らかの原因があるはずです。年齢や体質、気候に加え、食べ過ぎ、寝不足、飲水量の不足、精神的ストレス等々。原因をそのままにして治療を加えても繰り返しますし、そのうちに帯状疱疹などの潜在性ウイルスが活動しかねません。
 そういう私もこのところ風邪気味でしたが、原因は寒さのほか、生活パターンを変えようとして寝不足気味、また外食が続いたせいでしょう。皆様もたかが風邪と思わず、原因を探って大事に至らぬよう、お気を付け下さい。

2014年3月20日

 この3月11日で、震災から3年が経過しました。改めて亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、太平洋沿岸の広範囲が津波により損害を受け、放射性物質により国土と海洋が大規模に汚染され、今も収束していないことを心に刻みたいと思います。
 そして、食品の放射性物質による汚染については、「食と病い」のコーナーでお伝えしていますが、放射性セシウムとストロンチウムに関しては水に溶けて移動し半減期が長いため、食物連鎖の環に入り込む可能性が高いことを強調したいのです。それはチェルノブイリ原発事故後の周辺の森で観察され(参考:「チェルノブイリの森 事故後20年の自然誌」NHK出版、2007年)、新潟県の山に住む熊の肉からセシウムが検出され続けていることからも推察されます。(新潟県 放射能・放射線データベース:http://houshakensaku.pref.niigata.lg.jp/
 そして、海洋汚染はもう隠しようがないほど大規模であり、また前代未聞であるため、生物環境への影響がどうなるか、今後も注視する姿勢を持ち続けなければならないのです。
 ただ、メディアが流す雑多な情報の中で、限られた時間で大事な情報をより分けるにはどうすればよいか、もっとインターネットを効率よく使えないかと試行錯誤している最中ですが、いい方法やサイトを見つけたらお知らせしたいと思います。

2014年4月21日

 例年、この時期は花粉症の症状を訴える方が多く、巷の薬局でもマスクやゴーグル、抗アレルギー薬の点眼・点鼻・内服薬が特設コーナーに山積みされています。当診療所でも、早い方は1月の末から、杉花粉の影響と思われる目のかゆみや鼻汁、くしゃみを訴え始め、ゴールデンウィーク明けには終息しますが、続いてヒノキの花粉の影響と思われる症状を呈する方がみえられます。
 治療では、カラー治療の場合はアレルギーの原因によって異なるカラーを使うため、そこから何が影響しているのか推察できます。そして漢方生薬内服にて症状を緩和しつつ体質改善をはかり、また体質に影響をおよぼす食べ物(乳製品や甘いもの、果物が多い)の摂取の仕方をご指導します。症状の程度によっては抗アレルギー薬や目鼻の防御、空気清浄器の使用をお勧めすることもあります。
 ところが、今年は例年と傾向が異なると感じます。まず、始まりが遅かったこと、典型的な症状のほかに、咽の痛みや咳を伴う方があること、そしてカラー治療ではカラーの種類が花粉だけでなく、PM2.5など化学物質に関したカラーを使うことが多いことが挙げられます。実際の花粉やPM2.5の飛散量はどの程度でしょうか。インターネットでは日本気象協会のサイトで花粉とPM2.5の飛散予報を出しており、環境省のサイトで花粉と大気汚染物質の観測結果を見ることができます。花粉の方はシーズンごとの飛散量が観測地点ごとに簡単にグラフで見られますが、新潟県では例年より少ないようです。大気汚染物質については項目も多く、分析、検討が必要です。今後、カラー治療の内容と合わせて、調査したいと思っています。

2014年5月21日

 我が家では例年連休を過ぎる頃には、暖房の出番が無くなってくるのですが、今年は朝晩まだ活躍しています。かと思うと、日中とても気温が上がる日もあって、体温調節に気を使います。
 それでも診療所の窓から見える庭の景色は、草木の新緑がまぶしいばかりで、暦通りに季節が移っている事を実感します。人間も植物同様、自然の一部ですから、季節の変化に意識せずとも身体が対応しており、それは診療で漢方を処方する際に重要になります。
 生薬はそれ自体に、服用すると身体を温める、あるいは熱をさます。むくみを取る、または潤すといった性質を持ち、漢方処方はそれらの組み合わせで体質を調節しています。それ故、季節ごとによく使う生薬があり、例えば寒い時期には附子や当帰などの温める作用の生薬を多く使い、春先の代謝が活発になる時期には黄連に代表される肝臓の解毒作用を高める生薬をよく使う、といった具合です。
 これからの時期、気温が上がる頃には、身体の水分の代謝がバランスを崩しやすく、茯苓(ぶくりょう)や沢瀉(たくしゃ)などの「水」の流れを整える生薬の使用量が増えます。今年はすでに茯苓が多めに使われており、注意が必要です。水の飲み方が足りないと影響がより強く出て、むくみやめまいが出やすい時期に入ったと考えています。改めて、ご自身の水の飲み方を見直して頂きたいと思います。

2014年6月20日

 梅雨時となり、蒸し暑い日も出てきました。公共の場などでも冷房の入ることが多くなり、冷え症の方にとっては羽織るものを持参するなどの対策が必要な時期になります。
 「夏場の冷え」で思い出すのは、職員旅行で台湾に行ったときのことです。台湾といえば、沖縄より南方で亜熱帯から熱帯に属し、果物やさとうきびの産地で、種々のスイーツが有名なところです。そこで日本でもおなじみのコンビニに立ち寄った際、ドリンクコーナーの品ぞろえが違うのです。日本では胃薬や疲労回復を謳った小さいビンが売っていますが、台湾ではそれらは無く、なにやら女性向けのパッケージの漢方ドリンクが売っていました。表示を見ると、「加味四物湯」等で、冷え体質に対する処方なのです。つまり、冷え症の方が大勢いると思われました。
 恐らく、甘いものを常食とし、台北市のような都会では冷房も完備しているためでしょう。また現在台湾に暮らす人々は、もともと現地に居た南方系の民族は少数派で、多くは大陸から渡ってきた民族であることから、甘いものの多食で冷えやすい体質になった人が多いのではないかと推察します。
 体質にはもともとの素質もありますが、飲食を含む生活習慣で変化していくと考えられます。冷えでお悩みの方は、甘いもの(果物含む)を日常どのくらい摂られているか、振り返ってみることをお勧めします。

2014年7月23日

 各地で梅雨明けが発表されています。新潟はもう一降りありそうです。この夏の3ヶ月予報で冷夏といわれていましたが、向こう1ヶ月は気温が平年並みか高いと予報が変わっています。暑さは覚悟しておいた方がよさそうです。
 これからの季節、熱中症や夏ばてに加え、夏風邪に注意が必要です。冬と違って、風邪の初期の寒気が軽く、すぐに熱感に変わりやすいので、葛根湯など寒気をとって発汗させる漢方処方を使うと、かえって熱が上がってしまう可能性があります。
 そもそも、夏場の高温多湿の環境は風邪ウイルスにとっては不利な条件であって、それでも風邪をひくのは人間側のコンディションが良くないことを表しています。よくある原因として、飲水不足、暑さによる疲労、冷房や冷たいものの摂り過ぎによる冷えなどが挙げられます。漢方はそれぞれの状態に合わせて処方を組み立てることになります。
 加えて、カラー治療でみると風邪カラーの反応は夏場も減っておらず、症状が無いか、軽くても風邪ウイルスが潜伏して感染していることがよくあります。だるさが抜けないなどの軽い症状でも油断せず、生活を見直して発症を未然に防いで頂きたいと思います。

2014年8月22日

 患者さんの中に当診療所に来られる以前、便秘の改善のために、いわゆる「健康茶」を飲んでいる方が何人かありました。そのうちの一つの内容を調べたところ、20種類の「野草」を使用とありましたが、下剤としての作用がある植物が含まれていました。
1. 下剤として用いる生薬の類縁植物で、同様の成分を含むもの:

2. 生薬であり、食品としても使われるもの:麻の実→漢方では「麻子仁」という名で緩下剤として使います

 類似の「健康茶」は、沢山の種類が売られており、体重減少や便通改善をイメージするネーミングのものもあります。これらは体質に合わないと腹痛や下痢を起こす恐れがあり、注意が必要です。
 便秘の方が大腸を刺激する下剤を使っていると、だんだん服用量を増やさないと効かなくなることがあります。当診療所では、漢方処方の際に、状態に応じて通じをつける生薬を加えますが、続けていると逆に分量を減らす場合が多く、全くいらなくなることもしばしばです。漢方は腸管の動きを改善する作用もあり、またカラー治療、飲水指導、日本人に合った食事、運動指導、そして乳酸菌製剤の服用の効果で、腸内細菌のバランスが改善し、腸管運動の調節機能が改善した結果と考えます。そして便秘を例にとりましたが、体質改善を目標とする場合、治療は生活習慣改善を含めて総合的に行う必要があるのです。

2014年9月25日

 所長は毎日カルテに目を通し、チェックを入れて下さっています。診断、治療のアドバイスが書き込まれてくるのですが、何度同じことを言わせるんだ!と注意を受ける事もしばしばです。
 言われたことをリストにして毎回チェックするようにしたらどうかと考えたこともありましたが、項目が膨大となってしまい、効率よく診療をすすめることが難しい。大体、指摘を受ける事柄は、今や知らないことではなくて「なぜこの状況でそれをしないのか?」的な内容になっています。
 そこで、最近気づいたのは、所長は我々の頭の使い方を変えようとしているのではないかということ。端的には「もっとよく考えなさい!」ということだと思います。診療では、覚えたことを、マニュアル通りに行うだけでは対応できません。ただし、昨今は各学会とも主要な疾患については診療ガイドラインという名のマニュアルが作成されています。しかし当診療所では現代医学的診断のつかない方も治療していますし、そもそも東洋医学のマニュアル化は無理だと思っています。「風邪の初期には葛根湯」的な使い方だけでは、漢方は使いこなせません。
 所長から前々から、人間の頭脳の働きはコンピューターより素晴らしいということは教わっているのですが、今までピンとこなかった。この頃は「考える」事で「覚えた事を引っ張り出す」以上にアタマ活用できるのではないか、と感じています。

2014年10月22日

 10月に入って、2週続けて大型の台風襲来はありましたが、さわやかな晴天の日も多く、梅雨入り前から夏場も続いていた蒸し蒸しした天候がやっと去ってくれたと感じます。反面、日中と朝晩の気温差が大きくなりました。
 その影響からか、患者さんの中に風邪の方、また帯状疱疹やめまいなど潜在性ウイルスの症状の方が散見されます。食欲の秋と言いますが、食べ過ぎによってもウイルス症状が出やすくなるので要注意です。
 例年と異なるのは、秋の花粉症が少ないことです。いつもなら8月末頃から鼻汁、くしゃみ、目のかゆみ等を訴える方があり、カラー治療では「秋草」のカラーが反応することが多かったのですが、今年はあまり使用する機会が無く、かわりにPM2.5など大気汚染に関連したカラーの反応が見られます。春先と同様の傾向と思われます。
 異常気象といわれて久しいですが、やはり毎年天候の影響が異なっていると実感します。これからの季節の焦点は寒波がいつ到来するかです。いきなり気温が下がる事も予想されるので、予報に注意し、暖房や着る物の準備を忘れずにしたいと思います。

2014年11月21日

 情報検索にインターネットを利用するのが当たり前となって久しいですが、ここ数年のスマホの普及で拍車がかかっている感があります。当ホームページを見て、診療所に問合せを頂くことも、当初よりは増えています。
 ただし、あまりにも情報過多となり、なかなか目的の情報にたどり着かないこともあります。検索サイトの結果の上位に載らないページの中に、欲しい情報が埋まっていることが多々あり、キーワードを変えたり、組み合わせたりしてそれらを掘り出すのも重要なテクニックと言えます。
 情報公開が進んで、特に官公庁は観測データや専門家会議の配布資料なども公表しています。ただし、これらは通常の検索では引っかからなかったり、データそのものだけでグラフ化や分析が加えられていなかったりします。テレビと違って、インターネットはどれだけ自分で粘って探せるかの勝負と感じます。
 反対に、ホームページ開設側としては、いかに必要な方に正しく情報を届けられるかが悩みの種となります。私が所長から頂いている宿題でもあり、知恵をしぼりたいと思います。

2014年12月25日

 今月初めから2週連続の積雪で一気に冬らしくなりました。今週も駐車場の雪かきをしましたから、新潟市で12月としては例年にない降雪量です。
 今年のこのコーナーでは、主に気象の変動の大きいことや、ウイルス・放射性物質・PM2.5などが健康に影響することを述べてきました。このうち疑問のあったPM2.5について、患者さんへのカラーの反応数と公表されている観測値を比較検討し、先月のカラー研究会で発表しました。新潟では4〜5月に反応者数、大気濃度とも値が高く、関連があることが疑われますが、他の時期の相関関係は明確ではありませんでした。理由としてPM2.5の濃度の高い状態続いた期間や、温度・湿度など他の影響を考えていますが、さらなる検証が必要です。
 個人的には今年は「鍛えて頂いた」という一言に尽きます。公私とも、責任が重くなる年代になりました。所長からも「(人生のうちで一番の)頑張り所だぞ!」と励ましを頂き、プレッシャーに負けそうな日々もありましたが、乗り切ることができました。
 支えて下さった方々に感謝を忘れずに、新たな年を迎えたいと思います。
 それでは皆様、良いお年をお迎えください。


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